目次
犬の耳掃除の方法
耳たぶを掃除
コットンに洗浄液をしみこませ、耳たぶの内側と耳の入り口(指の届く範囲)を拭いてあげましょう。
ゴシゴシ強く拭く必要はありません。
耳の穴を掃除
耳の中に洗浄液を注入します。
いきなり洗浄液をビュッと耳の中に注入すると、犬が驚いてしまうので、耳の内側をつたうようにそっと流し込んであげましょう。
洗浄液を流し込んだら、親指と人差し指を使用して軽くマッサージするように耳を揉んであげましょう。
クチュクチュと音が鳴る程度で結構です。
奥の汚れや耳垢などが浮いてくるので、洗浄液と一緒にコットンで拭き取れば完了です。
洗浄液は、なるべく耳の中に残さないようにしましょう。
しかし、神経質に全てを拭き取る必要はありません。
耳掃除の後に犬は必ずといっていいほど、ブルブルするので、ほとんどの洗浄液は耳の外に吹き飛んでくれます。
耳の汚れや洗浄液は、壁につくとシミになるので、お風呂場での掃除がオススメ!
洗浄液と鼓膜の状態によっては、直接注入しない方が良い場合もあるので、
事前に動物病院で相談しておきましょう。
※注意点として、洗浄液には耳の中に注入できるタイプと注入できないタイプがあります。
洗浄液は、耳に直接注入できる洗浄液を使用しましょう。
上に記載した通り、洗浄液を注入して耳の奥まで掃除するためです。犬の耳の構造は複雑で、コットンなどで奥まで耳掃除するのは難しいのです。
直接注入すると犬は少し嫌がるかもしれませんが、耳掃除をした後にしっかりと褒めてあげて、ご褒美をあげるなどしましょう。
耳の中の毛を抜く
犬の耳の中の毛を抜いてあげることも病気の予防になります。
「耳の中の毛を抜くの?!痛そう・・・・」と思う場合は、動物病院で抜いてもらいましょう。
キャバリアなどの犬種は耳の中の毛を抜きすぎると、逆に炎症を起こす場合もあるので、あらかじめ動物病院で耳の中の毛を抜いて良い犬種かどうかも相談するといいです。
トリミングサロンによっては耳の毛を切るところもあります
犬の耳掃除の頻度
耳掃除の頻度は、1週間に1度程度が目安です。
しかし、耳のチェックは毎日してあげるようにしましょう。汚れていれば耳掃除をしてあげてください。
2日に1回や、毎日のように耳掃除をしてあげないと耳が汚れてしまう場合は、外耳炎などの病気になっている可能性があります。早めに動物病院で見てもらいましょう。
犬の耳掃除の費用
動物病院で耳掃除をしてもらうこともできます。費用は動物病院によりますが1000円~3000円程度のところが多いようです。
耳掃除はコットンと洗浄液さえあれば自宅で気軽にできるので、手間や費用を考えると飼い主さんがやってあげるのがいいでしょう。
犬の耳の病気と症状
犬の外耳炎
犬は人間よりも外耳炎になりやすいのです。その理由は、耳の穴が深く、より曲がっているためです。
以下のような症状の場合、犬が外耳炎を患っている可能性があります。
- 犬が耳をかゆがっている
- 耳が臭い
- 耳ダレが見られる
- 耳垢が黒い
- 頭をよく振る
外耳炎になってから耳掃除をしても、外耳炎は治りません。
理由は、家庭の耳掃除では、耳の奥の汚れまで掃除することが難しく、奥まで掃除しようとする外耳道を傷つけてしまい、犬に痛みを与えてしまうからです。
上に書いた症状が出ているからといって、無理に奥まで耳掃除することは避けましょう。
通常の耳掃除をしてあげて、奥の方は早期に動物病院で見てもらうことが大切です。
犬の中耳炎
犬も人間と一緒で中耳炎になります。鼓膜の奥にある中耳が炎症するのが中耳炎です。
中耳炎は悪化すると顔の神経が麻痺してしまうこともあります。
以下のような症状の場合、中耳炎を患っている可能性があります。
- 犬が耳をかゆがっている
- 耳が臭い
- 耳ダレが見られる
- 耳垢がたくさん出る
- 耳垢が黒い
- 頭をよく振る
- 耳を触られるのを嫌がる
- 唇が垂れる
中耳炎も外耳炎も同じような症状です。素人が見ても中耳炎なのか外耳炎のか判断するのは難しいでしょう。
愛犬に症状が1つでも出ていたら早めに動物病院へ行き、正しい治療を行いましょう。
犬の内耳炎
犬の内耳炎は、耳に侵入した細菌が原因で発症します。そのため、外耳炎→中耳炎→内耳炎と、順番に発症することが多いです。
内耳炎になると、以下のような神経症状が出やすくなります。
- 頭を傾ける
- 旋回する
- 歩き方がおかしくなる
- 平衡感覚が麻痺する
内耳炎になってしまった場合は、まずは外耳炎などの他の治療から始めることが基本です。
内耳炎になるまで放置するのではなく、毎週耳掃除をしてあげたり、毎日犬の耳の状態をチェックしてあげて、早めに対処するようにしましょう。
犬の耳の病気の治療方法
軽度の外耳炎であれば、麻酔をせずに検査や治療をすることが多いです。
しかし、外耳炎でも中程度以上であれば全身麻酔をして治療をする動物病院がほとんどです。
「え?耳の病気なのに全身麻酔するの?そこまでしなくても・・・」と思うかもしれません。
しかし、犬の耳は複雑な構造をしているので、丁寧な検査や治療には時間がかかります。
また、検査や治療には内視鏡を使用し、耳の中で操作することになるため、犬にとっては麻酔をしないと苦痛の時間になってしまいます。
麻酔の有無や有用性についても、動物病院の獣医さんに聞いてみるといいでしょう。
親切に教えてくれるはずです。
耳の病気になりやすい犬種
一般的に、耳が立っている犬種よりも、耳が垂れている犬種の方が耳の病気になりやすいです。
しかし、耳が立っているから安心、というわけでもありません。
以下の犬種は耳が立っているなど関係無く、耳の病気になりやすいと言われています。
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- イングリッシュ・コッカー・スパニエル
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- キャバリア・キングチャールズ・スパニエル
- ゴールデンレトリバー
- コッカー・スパニエル
- シーズー
- トイプードル
- バーニーズ・マウンテンドッグ
- パグ
- ビーグル
- プードル
- フレンチブルドッグ
- マルチーズ
- ミニチュア・シュナウザー
- ミニチュア・ダックスフント
- ラブラドール・レトリバー