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狂犬病とは

狂犬病は、狂犬病ウイルスに感染することによって、人も犬も発症する可能性のある感染症です。
人から人に感染することはなく、狂犬病ウイルスを保持する動物に噛まれた時に、その動物の唾液から感染します。
犬だけでなく、コウモリ、キツネ、アライグマ、ネコ、スカンク、マングースも狂犬病ウイルスを保持している場合があります。

狂犬病の症状

人が狂犬病にかかった場合の症状

人が狂犬病にかかると、初期症状として、発熱・食欲不振・咬まれた箇所の痛みなどがあります。
症状がひどい場合、体が麻痺したり、幻覚を見るなど、精神錯乱状態になります。
昏睡状態になると、呼吸障害が発生し、ほぼ100%が死に至ります。

犬が狂犬病にかかった場合の症状

犬が狂犬病にかかると、性格が変わったり、変な行動をとるようになります。
その後、興奮状態が継続したり、光や音に過敏に反応するようになります。
症状がひどくなると、全身が麻痺して歩けなくなり、顎も麻痺して舌が常に出ている状態になります。
その後、昏睡状態になり、死に至ります。

狂犬病の治療方法

人が狂犬病にかかった場合

一度狂犬病を発症した場合、有効な治療方法がありません。

 

犬が狂犬病にかかった場合

一度狂犬病を発症した場合、有効な治療方法がありません。
年に1回の予防接種が法律で義務づけられているので、予防接種をしっかり受けるようにしましょう。

狂犬病の致死率

狂犬病の致死率は100%です。
しかし、日本では狂犬病の予防接種が義務づけられ、飼い犬にも同様に義務づけられています。
そのため、厚生労働省の調査によると、1956年以降、日本で犬が狂犬病にかかった症例は0件です。
日本国内で狂犬病にかかって死亡した人も1956年以降、0名です。
ただし、海外で犬に噛まれ、日本に帰国後に死亡した人は1970年に1名、2006年に2名います。

しかし、世界ではまだ年間55000の人が狂犬病で亡くなっています(WHO調べ)。
海外旅行をする時は気をつけるようにしましょう。

狂犬病の予防接種

人の予防接種

ワクチン接種を事前に行います。海外の狂犬病が多数発生している地域(特にアフリカとアジア)に渡航する際には、あらかじめ狂犬病のワクチン接種をしておくことをオススメします。

犬の予防接種

犬は、必ず毎年1回、4月から6月までに狂犬病予防注射を受けなければなりません。

犬の狂犬病の予防接種の費用

予防接種にかかる費用は、自治体によって多少の前後はありますが、だいたい3000円前後です。
しかし、動物病院で予防接種を受ける場合、予防接種の費用は動物病院が決めます。そのため、動物病院によっては予防接種の費用が15000円!というところもあるようです。
各自治体が実施している「集団予防接種」というものもあり、こちらであれば安価で予防接種をうけることができます。

集団予防接種は自治体は減ってきているので、確認してから予防接種を行ってください

獣医のコメント

犬の狂犬病の予防接種の証明書(注射済証)

狂犬病の予防接種を受けると、注射済証を交付してもらえます。
しかし、注射済み証をもらって完了!というわけではありません。
注射済証を受け取ったら、必ず各自治体に「犬に狂犬病の予防接種を受けさせましたよ」と届け出る必要があります。
届け出ることによって、犬の注射済票をもらえます。これで狂犬病の予防接種が完了です。

動物病院によっては、自治体への届け出を代行してくれるところもあります。

獣医のコメント

犬の狂犬病の予防接種した日の対応

犬に狂犬病の予防接種した日は、激しい運動をさせないようにしましょう。
また、予防接種後3~4日間はシャンプーを控えるようにしましょう。
予防接種する時間帯のおすすめは午前中です。
理由は、予防接種することで犬の体調が悪くなることがあります。その時に動物病院が開いてないと困るからです。
狂犬病の予防接種はなるべく午前中に受けましょう。

海外で犬等に咬まれてしまった場合は?

咬まれた傷口をすぐに石けんと水で念入りに洗いましょう。
その後、現地の医療機関で見てもらい、傷の手当をしてもらいましょう。同時に狂犬病のワクチンを接種しましょう。
日本に帰国後に、検疫所で犬に噛まれたことを申し出るようにしましょう。

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